学習塾のNAKANOのBLOG

小・中学生の学習方法や環境について

質問の受け方

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質問を受けるというのは結構難しいものだなと感じています。
まず、相手側がどのような意図で質問をしているのかくみ取るのが難しいです。一体何を聞こうとしているのか、どういった答えが欲しいのかをくみ取らなければなりません。特に生徒さんからの質問だと、まだ質問内容をまとめきれないまま質問することもよくあります。その時は、一体どういったことが言いたいのかなということに思いを巡らし、私の言葉で質問内容を言い換えてまとめるようにしています。
「なるほどね。つまりこういったことが知りたいんだね?(実際はこんなかっこいい言葉ではなく、こてこての熊本弁ですが)」とまとめることで、生徒さんもまとめたくてまとまらなかった分からないことを再認識することができるのです。

 

ただ、時々こちら側がまとめたと思っても、「いやいや、そういうことじゃないんだけどな」という微妙な表情をされて的を外すこともあります。その時は「あ、外したか」と思いつつもう一度こちらから「あ。違ったみたいだね」と声をかけるようにしています。もし、こちらから声をかけないと、場合によっては本当に欲しい回答をもらっていないのに、生徒さんのほうが気をつかって「はい。そうです」と答えてしまいかねないからです。

 

家庭教師の強みはマンツーマンで授業ができるところです。疑問点や不明なところは極力その場で解決しいきたいので、変化を逃さないように集中しなければなりません。そこで生徒さん側から質問がくるということは大変うれしいことですので、何とかしてその疑問を解消していきたいものです。
そのためにも、教師と生徒という立場はきちんと保ちつつも、気兼ねなく質問してもらえる関係を作っていければと常々考えています。

 

さて、一方で質問を一切シャットアウトする姿勢の方もいます。これは会社の中でもいらっしゃるのではないでしょうか。例えばまとまらない形で質問した時に「何言ってるかよくわからない。きちんとまとめてから質問して」「これだけでは回答できない。きちんと調べてから質問して」などと質問をはねのけてしまう方って結構多いのではないでしょうか。


質問を跳ねのけている側からしたら、「もう少しきちんとした質問の仕方があるだろう」という気持ちかもしれませんが、質問する側は大抵位や立場の弱い方がほとんどです。そのような方たちが勇気を振り絞った質問を一蹴してしまった場合、当分再質問できません。その疑問はわからないまま放置されたり、場合によっては仕事だと案件の握りこみにつながりかねません。その時責められるのは、立場の弱い質問者です。そして責めるのは、大抵質問を一蹴した側なのです。できればこのような悲劇の構図は生み出したくありませんよね。

 

そもそも、質問者側はわからないで聞いているので、そんなきれいにまとめたり調べたりして質問できるはずもないのです。

求められた要求までまとめられているならば、質問なんてしません。それは質問ではなく「~ですよね。」という確認でしょう。

なので、質問者の「拙い」、「まとまっていない」、「不備がある」ことをすべて承知で質問に応えてあげたいと思います。その際はまとまっていなければまとめてあげる、不備や調査不足のものがあれば「こことここをこうやって調べて」と具体的な方法まで指示するよう気を付けましょう。そうすることで質問者のもやもやしたものがしっかりと具現化してきます。具体的にすることで自分で取り組むことができるようになります。質問者も質問を通して一つ成長してくれることでしょう。

 

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