学習塾のNAKANOのBLOG

小・中学生の学習方法や環境について

聞く、見るだけでなく行動することが大切です

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「百聞は一見にしかず」ということわざがあります。読んで字のごとく、「たとえ百回聞くより、一度でも自分自身の目で見た方が確実である」という意味ですが、私としてはこちらのことわざにもう一つ付け加えたいと思います。それは、

「百聞は一見にしかず、百見は一行にしかず」

です。100回見るより、1回行動した方がさらに確実であると思います。見て簡単そうでも、実は難しかったりっていうことはよくあることではないでしょうか。

 

さて、恒例の私の昔話ですが、以前私はある行政機関に出向しており、その際とある病院建設の担当者になりました。費用はざっと100億円越えの大事業で、ある程度建設計画がまとまったのち、それを私が総務省のお役人さん方に説明することになりました。

会議はかなり白熱したものになりました。特に問題となったのが、病床数についてです。現在、病院ではとにかく病床が多すぎるので、医療費削減のために病床を削減するようにとしきりに国から圧力がかかっています。

その折、その病院建設計画は建て替え前と同程度の病床確保を前提とした収支計画としていたため、総務省からこれでは認可できないとの一点張りだったのです。

しかし、現場では実際病床はフル稼働しており、ここから病床を減らすというのは困難ですし、病院の収益悪化にもつながります。そのことを説明してもお役人さん方はそれに聞く耳を持ってくれません。数字上の話に終始し、実際に現場がどのような状況になっているか体験していないのに、病床を減らせと言ってくるのです。

結局3時間に及んだ協議は決着せず、その後もやり取りを繰り返し、ようやく意見を聞いてもらえたのでした。

ちなみにその後私は出向から戻りましたが、病院建設計画は紆余曲折を経ていまだに完成しておりません。住民説明会でたたかれたこと、毎日の現場事務員とのやり取り、本当に大変だったな~としみじみ思い返してしまいます。

 

この昔話ではちょっと趣旨が異なるかと思いますが、私が言いたかったのは、ただ聞いたり資料見たりするだけじゃなく、実際に病院に行って医療現場を体験してみてよ。ということです。

 

また、大学新卒の学生さんの中にも学生時代勉強した知識を持ち合わせていても、実際現場では全く通用しないことなど日常茶飯事だと思います。知識で持っていることと、実際に行動することは全く別次元のものなのです。

 

さて、ここまで長々と書きましたが、実は学習にもこれと同じことが言えます。以前ブログにも書きましたが、授業や塾でよくわかったと思ってもいざ自分でやってみると全くできないことが多々あるかと思います。

知識としては持ち合わせていても、実際に自分で最初から最後まで考え、解いてみて(行動して)初めて身になるのです。

 

最近始めた塾では、とにかく問題演習を多く取り入れるようにしています。知識だけではなく、できるだけ自分で考えて取り組んでほしいのです。

ただ、塾に行くのではなく、しっかりと自分で行動して本当の力を身に付けていただければと願います。

 

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