学習塾のNAKANOのBLOG

小・中学生の学習方法や環境について

小学校での習い事、英会話と公文ならどっち?

熊本市 学習塾

今回は中学生をメインに学習を支援している塾講師の立場から見た、「小学校で習い事をしていたなら、英会話と公文、どちらの生徒様が指導しやすいか?」について、私の勝手な主観を述べていきたいと思います。

大切な時間を使って習い事に行ってらっしゃるので、英会話も公文もどちらも有意義なものであると思います。ただ、中学生をメインに授業を行っていると、習い事のおかげで授業しやすい生徒様がいらっしゃる一方で、少し考えながら授業を行わなければならない生徒様もいらっしゃいます。

 

結論から申し上げると、公文式等計算を学習する習い事をしていらっしゃった生徒様はすごく授業しやすい反面、英会話を習っていらっしゃった生徒様は少し授業の進め方を考えなければならない場合があります。

加えて、計算が苦手…という場合は数学で相当苦労することになるかと思います。

 

まず、計算の大切さについてですが、これは言わずもがな数学の前提となっているのは基本的な計算です。数字の奥深さを学んでいくのが数学であって、計算力を身に付けるのはその前の段階、つまり小学校のうちにやっておかなければなりません。

特に分数の計算や小数の計算が不得意という場合、中学校でわざわざそれらの計算練習をすることはありません。ずっと不得意なままもっと複雑な数学の問題を解く羽目になります。流れはかろうじて理解できても計算で間違ったり、数式の意味が理解できないといった問題が生じてきて、どんどんわからないことが重なり、最終的に数学は苦手…となってしまいかねません。

一方で、計算が得意という生徒様の場合、数学はかなりすんなりと進めることができます。計算が得意な生徒様ほどその後の成績が想像以上に伸びたり、実際の進学先も当初の予想を超えた学校まで合格したことも多々あります。

 

さて、英会話を小学校のころ学習していたという場合ですが、こちらは二極化してきます。

文法や単語までしっかり学習している場合、中学の英語学習の最初は非常に円滑に進めることができます。ただし、気を付けたいのは、高校入試レベルになると、中学に入ってからの学習量がものを言いますので、得意ではあるものの圧倒的という場合は少なくなります。中学から学習し始めた生徒様でも、毎日学習を続けていらっしゃれば、入試のころにはトップレベルの力を持つことができ、小学校のころ学習していた優位性はほとんどなくなります(すぐに追いつかれやすいです)。

これは、中学の最初のほうで学習する基本的なところを既に学習済みであり、授業に新鮮味がないことで他教科に比べて学習量が減ることなどが原因ではないかと思います。

大体3年生の関係代名詞が出てくるあたりでみんな同じ位の成績になることが多いです。

それ以上に気を付けなければならないのは、英会話のみに重点を置き、文法や単語などにほとんど力を入れていない場合です。ヒアリング力は強いものの、感覚的に文章を書いてしまい、文法問題に至ってはむしろ初めて英語を学習する生徒よりも基本ができていない場合があり、中学入学後は英語が苦手になってしまう場合もあります。

本当の英語力とは…みたいな話をされると私程度では何も言えませんが、少なくとも入試問題をきちんと解けるかという視点で見た場合は、このタイプはかなり苦戦をします。

これらより、体系だった英語の学習ではなく、虫食い状態で英語を学習している場合、新鮮味を感じてもらえないなかで矯正も行っていかなければならないため、結構難しかったりします。

 

以上から、私が授業を行う場合に限って言えば、計算が得意な生徒様のほうが成績を伸ばしやすいかなぁと思います。

もちろん、私の主観ですので一般論とは全然違うかもしれません。どうぞご容赦ください。