学習塾のNAKANOのBLOG

小・中学生の学習方法や環境について

効率の良い勉強方法~国語~

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今回は国語ですが、本当の意味での国語の学習に近道はあまりありません。今迄培ってきたものがもろに実力として出るのが国語だと思います。

ちなみに”本当の意味での”と書きましたが、実はテストである程度の点数をとる方法はあります。それは、学校の国語のテストは教科書の文章ですので、学校で先生が話したことを逐一メモし、とにかく何度も教科書を読んで、読むたびにメモを確認しておけばたいていの問題は解けます(いわゆる暗記です)。

 

しかし、これは本当の意味での国語力ではありません。古文、漢文であれば上述のやり方である程度力はつくかと思います。しかし、現代文に至っては、入試で扱われる問題は初めて見る文章でしょうし、問題を作る人によって答えも違う(!!)ので出題者の気持ちをくみ取る力も必要になってきます。

なので、今回は効率の良い勉強の方法は先ほどの「教科書読み込んで、注意点を逐一確認する」でおしまいにしまして、現代文の地力を上げる学習の仕方について触れてみたいと思います。

 

最初に書きました通り、国語力に至っては急激に上昇させるのが難しい教科です。しかも、結構早い段階で国語力(特に文章読解能力と記述力)には差が出てしまうと思います。多分小学校高学年のころには顕著にその差が出てしまっているのではないでしょうか。つまり、小学校のそれも早い段階で国語力の下地が築かれているのではないかと思います。小さいころから活字に触れているのに、国語がぼろぼろという生徒さんにまずお会いしたことがありませんので(ゼロではないと思いますが、ほとんどいないと思います)。

また、本を読んでいる生徒さんの語彙力はかなり高く、漢字の読みはほとんど正答することが出来ます。書きの方はコツコツ努力して覚えていく必要がありますので、いかんともしがたいですが、ある程度読めない漢字でも、文脈から意味や読みを引っ張ってくる力が養われています。

 

…とここまで書きました通り、とりあえず本を読むことにより国語力は鍛えられる。しかも幼い段階から親しんでいるほど地力がある。ということです。

では、本を読みさえすればよい、もしくは大きくなってしまったら国語力はあきらめるしかないのか、と言えばそうではありません。

本を深く読む訓練をすれば国語力は鍛えることが出来ます。ここで重要なのは、「深く読む」ということです。ただ本に書いてある字をさらっと読んで、物語の流れだけ把握し、ああ、面白かったを繰り返してもなかなか国語力はつきません。読んだ本の趣旨を理解したり、文章の流れから登場人物の心情を読み取ったり、文章の裏に隠れている筆者の意図、その場面の情景等、とにかく文章から多くの情報を得ることが「深く読む」ということです。

では、どうやったら深く読めるのか。その他の国語力を鍛える手法も交えながら箇条書きにまとめたいと思います。

  1. 読書会を行う。二人以上(特に一人は読書が好きで、国語力が高い人が混じっている方がよい)で一緒の本を読み、感想や意見を言い合うことで、どんどん深く読み込んでいくことが出来ます。そのためには、同じ本を好きな友達を見つけましょう。もしくは友達に本を紹介してみましょう。友達も面白そうと思ってくれる解説が出来るでしょうか。その解説も本の要約力が問われます。※私の時は小学校低学年時、「ずっこけ三人組」という本で友人と盛り上がって話していました。
  2. 本を読むごとにその本の要約文を200字程度、その本に対する感想文を800字程度で書き、先生に添削してもらう。
  3. 自分で小説や読書感想文を書き、一般募集のコンクールに応募してみる。入賞すると副賞がもらえるのでやる気がわきます。
  4. 本のジャンルは何でもよいが、マンガや挿絵が多いものは情景を想像する行為を阻害するので避ける。
  5. テレビを見る時は字幕をオンにする(幼稚園~小学校6年位まで)。読む速度や語彙力の向上につながります。※うちの子はこのやり方で4歳までにひらがな、カタカナ、アルファベットの読み書きが出来るようになりました(親は一切習い事や指導をしたことはありません)。
  6. 毎日10分程度隙間時間に漢字の学習を行う。漢字は読みを隠して書きができるか。またはその反対。できないところだけマーカーを引き、再度同じようにやる。それをできないところがなくなるまで行う。

とりあえず、以上の6つをやってみてください。すぐに効果は出ないかもしれませんが、半年位で効果が表れてくるかと思います。

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効率の良い勉強方法~社会~

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今回は社会の効率的な勉強方法についてです。

…と言いましても、社会につきましてはやることはほぼ決まっているかと思います。以下に学習方法についてご紹介させていただきたいと思いますが、やり方としては以前記事にしました、「効率の良い勉強方法~まずは~」と同じような流れになるかと思います。

 

方法その1:授業中のノートの取り方

社会に限って言えば、授業中ノートにとることってほとんどないのかなと思っています。多分社会の授業をノートにとること=「お絵かき」になりがちだと思います。地理で地図を書いて川を青色で書いて、山を茶色で書いて…っとやるくらいであれば、地図帳にマーカーつけて、その特徴などを赤字記述するので十分ですし、先生が言った注意点などは教科書の該当箇所に赤で注意書きを書けば十分です。

一番やってはいけないのが、ノートをきれいに書こうとするあまりに授業中に聞いたことが全く頭に入っていないことです。これではもう一度同じ範囲を一から学習し直すことになるので、非常に非効率的です。それよりも、授業中はとにかく内容の把握に努めて、その場で重要なことを理解してしまうようにしましょう。

 

方法その2:ノートまとめは絶対にしない

方法その1の補足となりますが、一回授業でとったノートをさらに「ノートまとめ」と言ってまとめなおすようなことをするのは、個人的には絶対やらない方がいいと思っています。そもそもあまり効果のないノートをもう一度書くという行為は時間の大きなロスになります。時々、「ノートをまとめる時に覚える」、や「地図を書いて川を書いていくと覚える」という意見も聞きますが、そのような時は

「5分時間をあげるから、ここの範囲の内容をきっちり理解して。その後問題出すよ」

と言ってみます。すると、生徒さん方はどのような行動をとるかというと、5分間とにかく集中して教科書や資料集を読み込み、重要なところにマーカーを引くなどといったことをします。…誰一人として5分間を使ってノートをまとめたり、地図を書いてみたりといったことはしません(書いたノートを見る人はいるかもしれませんが、あくまで見るだけでまたさらにノートをまとめたりはしません。また、教科書に直接注意点を書いている人はノートを見ることもしません)。

つまり、本能的にノートまとめに5分費やすよりも5分しっかり教科書を見る方が効率的であると理解しているのです。ノートまとめは作業です。作業で理解は深まりません。

 

方法その3:流れで理解する

クイズのように一問一答でそれこそ暗記していくと知識の広がりがなく、角度を変えた問題に対処できなくなります。地理も歴史もそれぞれ流れをきちんと押さえて、ストーリー立てて理解できるようにしてください。

地理:大西洋をヨーロッパに沿って流れる北大西洋海流(暖流)の上を偏西風が絶えず吹いているから、ヨーロッパは緯度の割りに暖かいんだな。だから温帯の西岸海洋性気候はヨーローッパに多く分布しているんだな。確かにほとんどの国の緯度が北海道より高い位置になるな。…など

 

方法その4:社会の学習の流れ

以上を踏まえて、社会の学習の流れを書いていきます。

  1. 授業中は教科書や資料集に重要事項等を赤で記入しながら内容把握に努める(特に流れの把握)。ノート記入に力は割かない。
  2. 単元を一区切りとして、学校の問題集を解いてみる。きちんと解ければOK。解けないところがあれば、その場できちんと理解する。
  3. 市販の問題集(教科書準拠版が望ましい)を解く。
  4. テスト1週間前にさらにもう一冊市販の問題集を解く。
  5. テスト直前に学校の問題集と市販の問題集2冊で間違ったところを復習する(解きなおす必要はなく、きちんと理解しているか確認できればOK)。

 

以上となります。市販の問題集を2冊使うのは、出題の角度を変えるためです。求められている答えは一緒でも、出題のされ方によって解けない場合があるので、その感覚に慣れる目的があります。

社会はやったらやっただけ成果が見えやすい教科です。なかなか他教科が成果につながらないなどモチベーション維持が難しい時は、社会から取り組んでみるとスコアが目に見えて上昇しますので、モチベーションアップの効果があります。

 

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効率の良い勉強方法~算数・数学~

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今回から、各教科に絞って効率の良い勉強方法を書いていこうと思います。

ただし、色々書いていきますが、あくまでも手段の一つとして受け取っていただければと思います。生徒さんそれぞれ個性があるように勉強法も様々かと思いますので、一番集中できるやり方を見つけていただければと思います。そして私の記事がその一助にでもなれたらうれしいです。

 

では、今回は算数・数学についてです。

ただし、中学受験の算数は今回の記事の内容とは合わないので、除外させていただきます。あくまでも学校で習うレベルの話として受け取っていただければと思います(中学受験算数については、後日愚痴も交えて書かせていただきたいと思います。小学校の授業で到底取り扱わないようなテクニックを使う中学受験算数にどうしても違和感があります)。

 

まず、算数・数学で最も重要になってくるのは「多段階思考」です。簡単にいいますと、どれだけ深く考えることが出来るかということです。

通常の計算問題でしたら機械的に問題が解けてしまいますし、単に公式丸暗記でその公式に数字を入れこめば問題が解ける…というような基礎問題であれば対して深く考える必要はないでしょう。

ここで重要となるのは、応用問題と言われる、例えば文章問題であったり、図形問題のひねった問題が出た時にきちんと問題の意図と解法、そして解法の理由まで導いてこれるかということです。思考段階が浅いとこれらの問題に全く手が出なくなってしまうため、とにかく「勉強=覚える、回数をこなす」というやり方をとってきた生徒さんには早くこの思考から抜け出してほしいと思います。

 

それでは、多段階思考をいかに身に着けていくかについて書いていきたいと思います。

 

方法その1.まずは難しいと思う(生徒さんに合った難易度)問題を答えを確認しながら解く

いきなり遭遇したこともない問題をいろいろ試行錯誤して解くっていうのはなかなかハードルが高いかと思います。まずはいろんな問題を答えを見ながらでいいので、経験することです。こういった時にはこういった考え方があるんだという考え方の角度を身に着けていくことが必要です。自分の中にいろんな引き出しを作って行きましょう。

 

方法その2.同じ系統の問題を解いていく

ある程度引き出しが出来たら、いよいよ応用問題に自力で取り組んでいきます。答えを確認する勉強の仕方は、経験を積むことが出来る一方、答えに頼りがちにもなりますので、その癖を抜いていく必要もあります。この段階ではとことん問題に食らいついてください。歯を食いしばりながら問題に取り組んでいただければと思います。その時、ランダムに問題をこなすよりも、関数なら関数だけでまとめて問題を解いていきます。一つの分野におけるアプローチ方法を経験していきます。

 

方法その3.問題になれたら、問題の解法が頭に浮かぶかやってみる

ある程度なれたら、すべての問題をノートに解く必要はありません。ああ、これはこうやってアプローチすればいいよね。と頭に解法が浮かぶかやってみてください。頭に解法が浮かべばその問題は飛ばし、ちょっと自信がないものや解法が浮かばない問題についてノートに解いてみてください。かなりの時間の節約になると思います。

 

方法その4.問題を解いたら、その解法について誰かに説明する

解いた問題について、その解法に至った経緯を親御さんや先生に説明するようにしてみてください。すらすらと説明できればよし。これがうまく説明できなかったら、単に解き方を暗記していたり、なんとなく解いたことになりますので、きちんと理解できるまでその問題にアプローチしてください。

 

上記のように多段階思考といっても、経験と理解から始まります。いきなりすごい解法を自分で思いつけっていうのは至難の業です(自分で公式編み出すようなものです)。それを踏まえて、その使い方やアプローチの仕方の手段を多数持つこと。作った自分の引き出しを上手にあけていくことが多段階思考へとつながっていきます。

 

最後に、考えているように見えて、すごく浅いところで思考が止まってしまっている場合もあります。う~んとうなっていながら、実は全く深いところを考えていないような時は、まったくペンが動いていない、もしくは目線が問題をとらえていない、もっと言いますと、ペンが問題の方を向いていない(たとえば机や、ノートの外れたところにペン先が向いている場合はほとんど考えていない場合があります)などの兆候がみられます。これらは、単に多段階思考ができないのではなく、経験が足りておらず、開ける引き出しがなくて途方に暮れている状態です。

とりあえず引き出しがいっぱいあれば、どれがいいかアプローチを始めますので、ペンは動き始めます。

なので、この状態のときはまだ応用問題に自力でとりかかる段階ではありません。まだ経験や理解が足りていないので、再度基礎から学習する必要があると思います。

 

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効率の良い勉強方法~まずは~

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今回より、効率の良い勉強方法について数回書いていこうと思います。まずはすべての教科に共通する学習の仕方について軽く触れておこうと思います。

 

「さ~って勉強しよう!」と思ったとしても、小学生や中学生になったばかりの生徒さんは何をどうやっていいものやら分からない方が多数だと思います。

勉強法はそれぞれやりやすい方法があるかと思いますので、いろいろ試しながら自分に合った勉強法を確立していただければと思いますが、まずは以下の方法をお試いただけたらと思います。

  1. まず、教科書、学校所定の問題集の他に市販(できれば学校の教科書に準拠したものがよい)の問題集を2冊準備する
  2. 学校の教科書を習った範囲で一通り読み込み、重要箇所にはマーカーを(あんまり引きすぎないように注意)、注意点には赤で注釈を加えていく。
  3. 教科書を読んだ範囲で学校から配布されている問題集を解く。(ここまでで1日分)
  4. 毎日1~3を繰り返し、週末に市販の問題集2冊のうち1冊を1週間勉強した範囲分解く
  5. 毎週1~4を繰り返し、テスト前に今迄学習したところを再度読み返し、市販の問題集の2冊目を一気に解き、すべて解けたらOK。解けなかったところは再度関連する箇所を順序立てて復習する

以上の流れになります。ほぼ毎日のルーティンとして続けていただければ、どの教科も基礎力がついてくると思います。平日1時間~2時間程度、休日2時間~3時間程度の学習時間でできるのではないかと思います。

 

さて、次に問題集における学習の仕方ですが、できれば最初は答えを横に置いて、わからない問題は一問ずつ答えを確認しながら進めていただければと思います。

横に答えを置いたといっても、答えを写すのではなく、わからない問題をそのままにしておかず、その場で解決するために使う」のです。

往々にして、いったん問題集を最初から最後まで一気に解いて、わからない問題は放置、答え合わせもまるつけをして、間違ったところは赤で答えを書いて終わり…といった問題集の使い方をしている生徒さんが多いのではないでしょうか。しかし、そのやり方で間違った問題を解けるようになったかというと、もう一回やってもやっぱり同じ問題を間違えます。つまり、わからない問題をそのまま放置してしまうのです。

 

なので、わからない問題は答えと解説を確認して、その場で解決して一つずつ進めていく方が堅実です。ただし、わからなかった問題についてはきちんと赤でばつを付けるようにしてください。復習するときにどこを間違ったが明確にするためと、自分はすべて解けたという「錯覚」をなくすためです。

最後に、学習終了後絶対にあやふやな個所や、わからなかったところがそのまま残っているということがないようにしてください。解答に至った経緯を自分の口できちんと説明できるかでチェックしていくことをお勧めいたします。

 

では、次回から各教科に絞った方法を紹介していきます。

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効率の良い勉強方法~前置き~

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中学生以上になると、大体月に1回位の頻度で何らかのテストがやってくると思います。二学期でしたら、学期初めの実力テストから始まり、中間テスト、期末テストと最低3つ。学校によってはこれに模試なんかも混じってくるのではないでしょうか。

 今回はそのテスト前の準備の負担を軽減すべく各教科の勉強の仕方について書いていきたいと思います。

 

テスト前になって、毎日寝不足になるくらい遅くまでテスト勉強を頑張っている生徒さんを見かけます。一生懸命頑張っているなと感心する傍ら、あまり無理しすぎないようにきちんと睡眠もとってほしいなと心配になります。

 さて、一般的な公立中学校の場合テスト勉強にかける時間配分とはどのようにしたらいいのでしょうか?私のかなり個人的な感想で言えば、数学2時間、英語2時間、理科4時間、社会4時間、国語1時間くらいでしょうか。よって、1週間ちゃんとやれば十分テスト範囲をやり終えることができると思います。

ただし、ここには前提があります。それは、

「当日授業で学んだことは、当日中にちゃんと理解しておく」ことです。

これだけ徹底しておけば、テスト前に寝不足になるまでテスト勉強する必要はありませんし、そもそも一夜漬けに近い状態でテストに臨むのに対して定着度合いも違いますので、きちんと正答を導くこともできるようになります。また、もともと勉強時間が少なくて済むので、少し頑張れば応用問題まで取り組むことができ、さらなる上積みを行うことができます。

 

「な~んだ、そんなことか」と思われるかもしれませんが、当日学んだことを当日きちんと理解していくということは結構大変です。一日5~6時間授業を受けていきますので、学ぶことも結構あります。

それでは、これから5回に分けて各教科ごとに日頃の勉強~テスト前の学習についてまとめていこうと思います。

別に大したことではないのですが、とにかくまずは特別なことをいきなり始めるのではなく、当たり前のことからコツコツ始めてみてください。目指すは勉強量の平準化です。一番の問題点は自分で勉強することなんですが、そこについては最後にまとめさせていただきます。

ちなみに私自身も中学生時代はこのやり方のみです。きちんと10時~6時半まで睡眠取りながら、自学のみでやってこれたので自分で実証済みです。定期テストも250点中230~240点くらいは取れていましたので、このやり方で十分だと思います。

これは私の学力が高い云々ではなく、中学で学ぶ範囲であれば、取り組み方ひとつで十分対処が可能だということです。

 

それでは、詳しくは次回以降やっていきましょう。

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受験校の特徴を調べましょう

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今回は受験校の情報収集の重要性についてです。

 

まずは記事の前に私の失敗談をお話しさせていただきます(毎度のことですが)。

私が大学受験するころはまだそれほどネットで情報収集するということも多くなく(まだアナログ回線、いいとこISDN回線でめちゃくちゃ遅かった時代です)、予備校等が発行する入試情報誌が主な情報源となっていました。

また、学校も入試についての情報をほとんど教えてくれなかったため、自分で情報収集しなければなりませんでした。

私の親族には大学に進学した者がおらず、大学受験の経験者はゼロ。そもそも親族そろって進学について全くの知識がないため、高校入試もよくわからないまま、志望校を体育館がきれいで友達が受験するからというだけで決めてしまう始末でした(自分が進んだ高校の入試難易度や偏差値等全く知りませんでした)。

大学受験も3年の夏までみっちり部活動に打ち込み、そろそろ受験の準備でも~っと思っても、何をしていいのやら。

そんな感じでしたので、受験する大学によって教科が異なったり、点数配分が異なる等思いもよらず、とにかく全教科全力で勉強するようなことをしていました。

その教科数は、「数学Ⅰ・A~数学Ⅲ・C、物理、化学、英語、国語、地理、世界史、公民」とかなり幅広くやってしまっていました。

そして、いざ受験となると、まったく使わない教科がごろごろ出てくる始末。もっとこの時間をほかの教科に費やしたり、楽できたのでは…と情報収集の重要さを痛感したのでした(そして、入学後に自分の受験した大学の偏差値を知る始末…二度目)。

 

さて、長々と昔話をさせていただきましたが、上述の通り、志望校に対する情報収集は非常に重要です。以下に最低限調べておいた方がよさそうなものを書いてみたいと思います。

  • 学校の施設:新しい、古い、特殊な施設、寮等
  • 制服:時々制服がダサいといって進学を渋る生徒がいます。(私です。当時進学した高校のベルトに着けるバックルがひどすぎてこれを付けるくらいなら私立に通おうと思ってました⇒私の上の代で廃止により無事つけることなくすみました)
  • 学校の行事:修学旅行や、特殊な行事(学校によってはお寺合宿等もあります)
  • 部活動の種類:続けたい部活動がない場合、部活がないせいで生徒さんが入学を拒否することもあります。
  • 親の介入頻度:学校によっては親が何かしらの委員会に強制的に入り、頻繁に時間をとられる学校もあります。
  • 通学手段:無理して長い時間かけて私立に通学するよりも、近場の学校の方がいいこともあります。また、親の送り迎えを禁止し、公共交通機関のみの通学を義務化しているところもあります。
  • 教育方針、使用教科書:教育方針が家庭と全く合わない場合、学校の教育方法に口を出したくなることもあるかと思います。
  • 奨学生制度:私立の場合奨学生制度の有無、奨学生の継続条件など
  • そして、入試問題

 

一番最後に書きました入試問題ですが、早めに志望校の入試問題に触れておいた方がいいと思います。遅くとも受験年度の9月頃から受験校の過去問を解き始めておくといいのではないでしょうか。

一般の公立学校はいいとして、中高一貫校や、私立中・高はかなり特徴的な問題が多く、その傾向も学校によって違います。逆に言えば学校ごとに例年同じような問題形式で出されるということでもあるので、早めに志望する学校の過去問に触れることで、対策を講じやすくなります。

(※最近の傾向として中・高ともに場合分けの問題が結構多くなってきている気がします。気のせいでしょうか。)

中学受験ですと、早いところでは12月初旬~、高校は少し遅くて年明けからとなりますので、そろそろ追い込みの時期になってくるかと思います。もう一度志望校の情報を整理して、春の姿をイメージしてみはいかがでしょうか。

 

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ノートの使い方(かなり極端な使い方です)

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お金の話が二回連続になってしまいましたので、本筋に戻しまして今回はノートの使い方についてです。

ノートの使い方については多くの方が書いていらっしゃるかと思いますので、ここでは私が生徒に指導する際にどのようにノートを使ってもらっているかについて書きたいと思います。

 

よく言われていますのが、

1.ノートの一ページを半分に折って、折った左半分に計算や板書を書き、折った右半分には検算やポイントを書き込む。

2.色ペンは2色~3色まで。(わたしの場合は1色で十分だと思っています。重要なところだけ赤で書いとけばいいかと。)

というものです。私も基本的にはその使い方が一番いいかと思います。ノートとは後で見返してきちんと理解できるものでないといけませんからね。

 

…とここまでが一般的なノートの使い方ですが、私の場合この使い方と同じようなことをいいはしますが、2点ほど大きく違うところがあります。

 

1つめは、ノートを半分に折らないで、見開きで使い、左側のページに問題を解いたり、授業のプリントを張ったりし、右側のページに検算や、ポイントを書いたりするようにしています。

また、算数や数学であれば、まずプリントやテキストに問題を解き、そこで間違えた問題をノートの左側に再度解き、それでも間違った問題についてはもう一度右側に解くようにしています。

ここで、プリントやテキストに直に書いたりしたらもう一回できないじゃないかというご意見については2つめでまとめてご説明したいと思います。

まずはなぜノートを折らずに見開きで使うかということについてです。

私が主に授業をしているのは小・中学生です。なので、文字も大きく、また授業でプリントを使うことも多いのでよくノートに張ったりもします。このようなことを考慮すると、1ページにちまちまとまとめて書くよりも見開きを使って大きく書いていった方が、ノートを書く時間の節約になり、またまとめやすかったりするのです。

高校生くらいになって細かく文字を書けるようになれば1ページでもいいかと思いますが、長い数式を書いたりするときはやっぱり狭くなってしまいがちなので、私は見開きで使っていくことをお勧めいたします。

 

2つめは、そもそもノートを取らないということです。

基本的にノートって見返しますか?重要なところは教科書に書いてありませんか?私は、わざわざノートを取る時間がもったいないと考えています。なぜなら、最もまとまっているのが教科書や資料集だからです。ノートをとる時間があれば先生の話をよく聞き、問題点などを考える時間に使うべきです。

では、注意点や教科書にのっていないポイントはどうするんだ。という意見があるかもしれませんが、その時は教科書の対応するところに赤で書き込めばいいのです。わざわざノートに教科書にのっていることをまた書いて、そこに赤や青で色付けして…ってすごく時間の無駄だと思います。

教科書にいろんな注意点や考え方を書き込んで、自分の参考書に仕上げていく方が後で見返した時に教科書とノートを並べてみる必要もなくなります。自分で注意すべき点を書いた記憶もあるので、復習もしやすいかと思います。

ちなみに算数や数学でテキストにそのまま書き込むのは書き込んだところを隠せばまた使えますし、解いた過程とポイントをそこに書いておけば、わざわざ答えのページを開いてみる時間が節約できますし、そもそも同じ問題何度もするより新しい問題やった方がいいからということが大きいです。

 

例外として、難しい問題などは解き方の過程を細かく書いていく必要がありますので、そのような時はノートを使ってしっかり詳しくまとめることもあります。

 

ただし、勉強の仕方は個々人で違いますので、私もこれを一例として生徒に示すにとどめ強制はしていません。生徒さんの個性に合ったノートの取り方を自分で見つけ出してみてはいかがかと思います。

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